2011年07月15日

★★★★★第9地区/切ないくらいに自分に忠実であれ、って泣けてくる

第9地区 [DVD] / シャールト・コプリー, デヴィッド・ジェームズ, ジェイソン・コープ, ヴァネッサ・ハイウッド (出演); ニール・ブロムカンプ (監督)



帰りたいのに帰れない
帰したいのに帰らない
誰かが突然どうこうできるもんじゃないって
みんな知ってても、どうにかしなきゃいけないって時


毎度見たい(見なきゃいけない)映画リストを更新しては、追いついていけてない状況だったりしまして、本当はそろそろ去年末からチェックしていた「ソーシャル・ネットワーク」を見なくちゃなぁ、と思ってレンタル店行きましたが、まだ新作価格だったので、その前の年のアカデミー賞で気になってました「第9地区」を借りてきました。このスパンで行くと今の新作を見るのはまた2年後になりそうです。。。(「カーズ2」は前売り買ったから映画館に見に行くけどね!!!車(セダン)

その去年のアカデミー賞の主要部門のいくつかにノミネートされてたエイリアンもの。虫みたいな触覚や口がうねうねしてるのも気になりましたが、「エイリアン」とか「ゾンビ」とか「モンスター」とか所謂、異生物系はB級映画か、アクション超娯楽大作がお得意とするところで、由緒あるアカデミー賞は差別意識の追求とか、結構正統性のある社会的メッセージを直接的に訴えた真面目な作品を好むものという認識がありましたので、もうそれだけで驚きでした。

アカデミーが変わったのか、「第9地区」に何かがあるのか。

・・・率直な感想は後者。すごい映画を見てしまった。と、感動の余韻に浸っておりましたら、エンドロールの一番最初に出てきたのがピーター・ジャクソン。ググってウィキる事によると、あぁ、なるほど。あの当時見れなかった「ブレインデッド」は未だ見る機会をもてずにおりますが「ロード・オブ・ザ・リング」も全部見たし、ピーター・ジャクソン版の「キング・コング」はもってたりしてて(・・・ってほとんど価値のないお得なレンタル落ちを買い集めているだけなんですが。手(チョキ))アカデミー監督が関わっている映画だったんだなぁ、と後から知りました。

本国では本気で研究されているのかいないのか、どの程度リアリティがあるのかないのか、よく解りませんが、こんなファンタジックなエイリアンに栄誉がつくのもまた珍しいものでぴかぴか(新しい)、この映画はあらゆるテーマを抽象化させて、いろんなメッセージを発しているように思いました。特典映像のメイキングでは「社会性のあるメッセージがある」と言ったスタッフがいれば、ピーター・ジャクソンは「それはないが本質的に興味深い問題を提起してる。」とも言っておりまして、映画鑑賞の感想は何が正解というのはないので「見る側の感性が問われる作品」というとちょっと肩に力が入ってしまうかもしれないですが、話が進行するにつれてその力みも別のものに変わってくるくらい、そういう意味ではまるで掴み所のないストーリーかもしれないです。

後、脚色賞にもノミネートされてましたが、アクションものに多い説明・進行の役割で挿入される報道目線のシーンがこの作品ではかなり多かった(というかほとんど)と思います。それがまたものすごくリアリティがあって、素人目線のハンディカメラ手法(Point of ViewでPOVというらしい)もよく話題になりますが、この中途半端さ具合も今までにはないおもしろい試みだと思いました。
ただ気になるのは、私はバイオレンスが苦手で(ホラー好きのくせに何を言うか、って話かもしれないですが。ファンタジーは好きですが、リアリティのある暴力描写はやはり苦手です。)もういいんじゃないか、っと心が痛くなってしまったのが度々。だけどそこにエンターテイメントの要素がある、って言われればそれもそうだし、その部分の好き、嫌いについては微妙で、苦手を長く見せられると「もう嫌っ!」てなってしまう。その我慢の限界の手前でちゃんと物語が進行してくれたのが助かった。

最近の映画では最終的なキーワードになるのは家族愛ハートたち(複数ハート)が多く、これを根拠に大勢を救う事に結びつけたりしますが、どっかから全く関係ない「助けてくれる役目」のヒーローが出てきて、そのヒーローの武勇伝を楽しみにしてしまうみたいな無意識の感覚を翻すというか、こういうのって、誰でも何にでもなれる可能性があるっていう感じがして深いです。(←何にでもってのがミソ!!!!)これが真のリアリティかも。
ならば、ピーター・ジャクソンの激やせぶりも超驚き!!(ウィキの写真見てる)CGか特殊メイクかなんてどうでもよくなる程虫エイリアン(作品中はエビと呼ばれている)の作り方は本当に素晴らしいと思いましたが、きっとこの激やせも何かあるに違いない!!(・・・ってうそうそ。本当にダイエットしたみたいです。)

今日も暑い。汗かいた分だけ痩せるとかあればいいのに。これ、現実。


↓「第9地区」予告編

















posted by Guckmov at 13:14| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画鑑賞−HORROR(SF) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年07月05日

★★★★★タイタニック/ローズの生きようとする力を信じたジャックの愛

タイタニック アルティメット・エディション [DVD] / レオナルド・ディカプリオ, ケイト・ウィンスレット, ビリー・ゼーン, キャシー・ベイツ, ビル・パクストン (出演); ジェームズ・キャメロン (監督)



その直前に将来の夢を描いた
今を忘れて
きっとそうなると
二人は笑った


映画ブログを始めてもう少しで3年になろうとしてますが、ここまで勝手に言いたい放題書いてきて私の生涯最高の映画についてまだ書いた事がなかったわーい(嬉しい顔)!というのを思い出して今回は不朽の名作「タイタニック」を。
家にある限定版か廉価版かVHS(ゴミじゃないよ犬)かどれを見ようか迷いましたが、とりあえず宝物の限定版の方でいい場面だけをチョイスして鑑賞。途中からでも、途中だけでも、全然泣けるもうやだ〜(悲しい顔)

公開当時は予告編の段階でかなり興奮しておりまして、公開週週末に早速劇場に見に行った時、沈没後のシーンから先、ずっと涙涙で(後に嗚咽)終わってもしばらく立ち上がる事ができなかったのを思い出します。それからもいろんな人を巻き込んで数回劇場に見に行き、サントラも何度も聴いて1週間くらいは泣きながら眠っておりました。

「ジャックーーーーー!!!!!!」
常に脳裏に過ぎっていたのはジャック・ドーソンを演じたレオナルド・ディカプリオが沈んでいくシーン。(ここまで有名作品だとネタバレとか気にしないでいいから書きやすいなぁグッド(上向き矢印))当時はレオ・ラブ!な気持ちだけで落ちたり上がったりしてましたが、ちょっと時を経てみるとなぜそこまでジャック・ドーソンに惚れたのか、という疑問を考えたくなってきます。
今真っ先に思い出すのは、ジャックを愛する、ケイト・ウィンスレット演じるローズの悲しみだけではなく、ジャックを失ったローズがどのように受け止めたか、という事です。前半でそれぞれのキャラクターを十分に描き、その歯がゆいくらいの初々しさで愛を育んでいく二人がだんだん愛しくなっていく気持ち。二人で一生幸せに暮らして欲しいという願いを投影せずにはいられない。おばあちゃんローズのシーンが挿入される度に、いつかおじいちゃんジャックが出てくるんじゃないか、といつの間にか期待している。それから沈没の後半になって、大自然の猛威に屈さずを得ない人間の無力さをこれでもかと見せつけ、恐ろしいシーンの連続に目を覆いたくなる程の衝撃を受ける。その中でも無邪気に二人の愛を貫こうとする姿は、繰り返し鋭く吐き出される白い息や、窪んだ目元や、乾いた唇などの細かい演出でまるで体感してるような気持ちになる程のリアル感で、本当に寒くなってきてたのを思い出します。

・・・そして訪れる早過ぎる別れ。本当におじいちゃんジャックが出てくると信じていたんで、沈んでいく事が受け入れられなかった。スクリーンに手を伸ばして引き上げたいくらいの気持ちで懇願しておりました。それからローズはどうしたのか。もし泣き疲れてたら、追いかけて一緒に沈んでいたら、精神力の消耗だけでも死に至っていたかもしれない。でも彼女は歌を歌いながら空を見上げていた。その時何を思っていたのか、というのは、あまり重要ではない気がします。ただただ大海洋の真ん中で、時の流れと、波のうねりに身を任せて自分の体が生きようとするままに委ねていた。それからしばらくして冷え切った体の全神経が捉えた僅かな音。耳が感じる痛みも麻痺しているだろうと思われる聴力が遠のいていく感覚をじわじわと受け入れている中で、確かに生きている人が発している音が鳴っているのを感知する。ローズが聞こえているそのまんまの音の表し方にものすごい臨場感を感じまして、あれを聞き取る力で「人間の生きる力」全てを表したんではなかろうかとさえ思う程です。人が前に進もうとする段階のまずそれが第一ステップ。(欲する気持ちを捨てて待つ、という事がその前のステップかもしれない)手(チョキ)第二ステップが生きている事をどうアピールするか、を考える力。あの状態では大声も出せない、手足も思う存分動かせない、それであきらめていたらやっぱり死に至ったと思う。彼女が見つけたのは死んだ人が身につけていたベル。それを見つけた瞬間、本能が働いた。ひらめきそうなると凍って動けないはずの手や足も火事場(凍場?)のくそ力でどこまでも泳いでいける。それからベルを渾身の力で吹く。「私はここにいる!」と。

史実映画として見ようとすると期待外れでしょうし、人によっては生きる事に執着する顕な姿に強欲さを感じてしまうかもしれないかなぁとも思います。それも女性。しとやかに「我もお供いたします」くらいの品の良さできれいにかしこまっている方が美しく映るのかもしれない。でもローズはそうではなかった。
女性であろうと、男性であろうと私ほど絶賛しなかった人もいた事を思うと、やはり性別では語れない、個々の思いというのがあるのだなぁと思います。愛した人に生きてて欲しいと思いを託したジャック。それは男と女の関係性だけではなく「愛」とは何か、をも考えさせてくれたような気がしました。

ちなみにいつも最後の最後で号泣に追い討ちをかけるのが、階段で待っているジャックに駆け寄るローズの夢。皆も待っていて、その皆が本当に素敵な笑顔で祝っている。幸せに満ちたローズの夢ぴかぴか(新しい)。はかなく散った命達への願い。そこでもみんな笑顔で幸せでありますように。やり場のない切ない思いが巡り続ける中で、まさしくそれが映像化され映し出されるタイミングは、これこそジェームズ・キャメロン監督がこの映画で見せたかった「人生」に対する答えとしての真髄だったのではないか、と。改めてこの作品に出会えた事に感謝感謝です。


↓3Dが来年公開?!
CNN.CO.JP
映画「タイタニック」の3D版、来年4月公開へ





タイタニック [SACD] / サントラ (演奏) (CD - 2000)

ジェームズ・キャメロン DVDコレクションBOX / レオナルド・ディカプリオ, エド・ハリス, シガニー・ウィーバー, アーノルド・シュワルツェネッガー (出演); ジェームズ・キャメロン (監督)

タイタニック完全版 / サントラ (演奏) (CD - 2008)
posted by Guckmov at 14:05| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画鑑賞−LOVE&DRAMA | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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